11月のメッセージ

2013年11月3日

南房教会 原田 史郎

 

「わたしを苦しめる者を前にしても、あなたはわたしに食卓を整えてくださる。

わたしの頭に香油を注ぎ、わたしの杯を溢れさせてくださる」

詩編23篇5節

 

この月のメッセージは、毎月送信できますように努めておりますが、10月は、わたしの突然の入院によってお送りできませんでしたことを、お詫びいたします。

南房教会では、9月22日(日)に同志社大学で長年、実践神学を講じられ、多くの神学生を育てられた深田未来生先生をお迎えして、特別伝道礼拝を持ちました。新しい方や、他教会からも先生を知っている方々が見え、小さな群れは、久しぶりに盛況でした。先生の方針で、説教はしますが、祝祷はその教会の牧師がしてくださいとのことで、司式の終わりに祝祷担当しました。説教が終わり、献金のころから、なんとなく頭から血が引いていく貧血症状になり、懸命に意識を奮い立たせて、無事に祝祷を終えました。ところが、そこが限界だったのでしょうか、ふーうと意識が遠のいて、講壇の椅子に座るのがやっとでした。

数分後には気が付いたのですが、冷や汗が吹き出てきてきました。心配した方が救急車を呼んでくださり 「大丈夫、大丈夫」 と言っても、「心拍数が低いですよ」 とそのまま安房地区医療センターに運ばれてしまいました。救急ベッドの上で、いろいろの検査があり 「血液にばい菌が入っていますね。2週間、抗生物質の点滴を受けなければいけません」 という訳で、否応なしにそのまま入院となった次第でした。(白血球が167ぐらいあったそうです)

この時期、対外奉仕の日程も詰まっていて、なんでこの一番大切なときに、という思いがありましたが、ことは自分の思いだけではいかないもので、最後は、全能の神さまのみ手に委ねる外ありませんでした。

ベッドの上では、「ローズンゲン」という「日々の聖句」によって、聖書に親しみましたが、特に詩編23篇5節に教えられました。「わたしを苦しめる者を前にしても」突然の出来事で、どうしたならば良いのか分らないときでも、眞の羊飼いであられるキリストは、「あなたはわたしに食卓を整えてくださる」必要なものを全て用意していてくださるお方でした。そして、疲れて、失意の中にある、いわば、一戦地にまみれた敗軍の将に、主は「頭に香油を注ぎ」 癒しと新しい任職の油を注ぎ、喜びの 「杯を溢れさせてくださる」のです。

思うに、自然風土の厳しいパレスチナにあっては、羊飼いと羊の旅に、どんな出来事が、いつどこで起きるのか予想することが出来ません。でも、どんなときにも、わたしたちを 「青草の原に休ませ、憩いの水のほとりに伴い、魂を生き返らせてくださる(2,3節)」羊飼いであるキリストがわたしたちと共にいてくださるのです。この恵みを、改めて教えられたことでした。

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