8月のメッセージ「神の家

 

202082

南房教会牧師 梁 在哲(ヤン ジェチョル)

 

テモテへの手紙一 3章14~16節

使徒パウロは、最初の伝道旅行の際、リストラ出身のテモテに出会った。そのリストラの地で使徒パウロは、群衆より神として崇められるようになり、その一方小アジアから彼を追いかけて来たユダヤ人たちに石を投げつけられ死に瀕するようになった。しかし彼は、弟子たちに取り囲まれて起き上がった。パウロは、テモテを自分の信仰の息子として全幅の信頼を置き、彼がエフェソに留まって教会の形成に励むように願っていた。

ところが、パウロは、教会の中で異なる教えが蔓延していると聞き、テモテ宛に自分の教えを書き記した。その異なる教えを主張する者たちは、救いの道は、主イエスを信じる信仰によるものではないと人々を惑わし、救いは神秘的な知識にあり、罪の贖いではなく無知からの悟りにあると人々を混乱させた。そこでパウロは異端の偽りの教えを退けて「真の信仰の教え」を教え、「神の家」つまり、「真理の柱と土台」であり、「生ける神の教会」を正しく治めるようこの手紙を書いたのである。

パウロは、「神の家」には、人々を惑わす異なる教えや偽りもなく、ただ「神の真理」に従う者たちの交わりがあるだけで、その真理は「信心の秘められた真理」であるとテモテに伝えている。「信心の秘められた真理」、それは人間の肉において世に遣わされた主イエスでおられる。御子は肉の罪を十字架の死において贖われ、それ故に父なる神は、聖霊によって御子を義と宣告され、高く引き上げられたと、パウロは語り続けている。

「信心の秘められた真理」でおられる主イエスを救い主として正しく知る「信仰告白」は、人間の考えによらず、聖霊の御導きによらなければならないものである。わたしたちは、父なる神より「神の家」に召された群れとして霊と真理をもって礼拝を捧げつつ、「信心の秘められた真理」でおられる主イエス・キリストの真理を宣べ伝え続ける者でありたいと願う。

もどる