4月のメッセージ「2023年度を迎えるにあたって」

「主がエジプト人を撃つために巡るとき、鴨居と二本の柱に塗られた血を ご覧になって、その入り口を過ぎ越される。滅ぼす者が家に入って、あなたたちを撃つことがないためである」

(出エジプト記12章23節)。

2023年4月2日

南房教会牧師 梁 在哲(ヤン ジェチョル)

 

主なる神は、エジプトでモーセとアロンに、「この月をあなたたちの正月とし、年の初めの月としなさい」と言われ、過越祭を守る月を年の初めの正月とするように命じられた(出エジプト12:2)。そして、エジプト人を撃つために巡るとき、イスラエルの民の家の鴨居と二本の柱に塗られた血を御覽になって、彼らを撃つことがないために、その入り口を過ぎ越された(Pass-Over)。それゆえ、イスラエルの民にとって過越祭は、「救いと解放と命の日」となり、今日の太陽暦では3月の下旬から4月初旬にいたる期間となる(12:23)。

主なる神は、過越の出来事を通してご自分の民に「救いと命の日」となる新しい時の始まりを与え、430年の間に浸っていたエジプトでの生活と時間、その全てを捨てるように命じられた。一方、主の晩餐は、過越の食事をする際、行われた。その過越祭の準備の日に主イエスは、過越の小羊として十字架につけられ、息を引き取られた。それゆえ、過越祭は、過越の小羊として屠られたイエス・キリストの救いの影となり、キリストは十字架の血潮を通してその救いを成し遂げられた。

イエスを自分の救い主として信じる者は、その信仰によって救われ、以前の古い時間から新しい時間に移される。何故なら、主の十字架の犠牲によって自分の魂だけではなく、時間をも救われ、自分の時間に生きるのではなく、新しい過越の時、新しい主イエスの時間に生きることを許されるからである。私どもの南房教会は、長引くコロナ禍の中で浸っていた生活と時間に捕らわれ、また引きずられることなく、その全てを後ろに投げ捨てて、「新しい過越の年に生きる教会」として共に祈りつつ、新しい2023年度を歩んで参りたいと祈り願う。

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