前代未聞の出来事

2009531日 礼拝説教 原田多恵子牧師

使徒言行録2111

主イエスの昇天後、弟子たちは一つになって祈り、「約束の聖霊」を待っていました。主イエスが天にお帰りになった時、「彼らはイエスを伏して拝んだ後、大喜びでエルサレムに帰り、神をほめたたえていた」のであります。

私は今年のペンテコステで、「彼らが喜びに溢れていた」ことが心に残っています。ガリラヤ出身の屈強な漁師であった男性たちが、不安と絶望と悲しみの中にあったのですから、喜んでいる様は大変化でした。

「約束の聖霊」は10日間、心を一つにした祈り会があってこそ降臨されたことであります。家中に鳴り響く風のような大音響と、火のような舌がひとり一人の上に臨みました。今や聖霊は、ひとり一人に降り給います。

そして彼らは、そこに集まってきた人々に、それぞれの国の故郷の言葉で語り始めました。

この時、エルサレムにはメソポタミア、アジア、遠くはローマから帰ってきたユダヤ人と改宗者たちで溢れかえっていました。

その彼らがガリラヤ出身の人たちによって自分たちの故郷の言葉で「神のみ業」を聞いたのですから、まことに不思議な「前代未聞の出来事」が起こったのであります。

聖霊は信ずる者すべてに臨んで助け、慰め、力づけ、導いて下さいます。弟子たちは「力を受けて」、罪の赦しの福音を勇敢に恐れず語るものと大きく変えられました。私共も「力を受けて」「喜んで」福音を証しするものとなれますよう祈りましょう。

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