神の民、宝の民

2010年5月2日 説教 原田 史郎牧師

 

出エジプト記 19章1~6節

ヨハネによる福音書 15章1~15節

 

 神さまはモーセに「あなたたちはすべての民の間にあって、わたしの宝になる。」と言われました。宝は、この世で一番高価で、価値の高いものです。神さまが創造した世界の中で、イスラエルは、世界のどんな者や民にも勝るものだと言われるのです。神さまの奇跡的な働きによって、民は、奴隷の地エジプトから解放されました。

 「あなたたちを鷲の翼に乗せて。」と言われます。そこに、神さまの民に対する深い慈しみが言い表されています。

 

 「神の民」とは、この神さまと契約によって結ばれたものです。それは、いつも神さまとの交わり、深い霊的な絆の中に歩むことを意味します。

 このことを、主イエスは、ぶどうの木と枝(つる)の関係で、言い表されました。

「わたしにつながっていなさい。わたしもあなたがたにつながっている。」枝は、木(幹)から切り離されますと、初めは元気でも、やがて力を失い枯れてしまいます。それは、死んだ枝であり、もはやいくら水を注いでも、決して実を結ぶことはありません。しかし、どんなに細い枝であっても、木にしっかりとむすびついているならば、やがて幹からのいのちによって、豊かな実を結ぶことが出来るのです。

 

 主イエスは、「父がわたしを愛されたように、わたしもあなたがたを愛してきた。」と言われます。新しいイスラエル、神の民として、わたしたちの共同体は、主の深い慈しみの中にあるのです。この主に従う者となりましょう。

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