聖霊の実

 

牧師 原田 史郎

ガラテヤの信徒への手紙5章13~25節

 

 パウロは、「霊の導きに従って歩みなさい」とガラテヤ信徒に勧めます。彼らは、「わたしはあきれ果てている」とか「途方に暮れている」と使徒に言わしめた人々です。

 二つの対照的なキリスト者の生き方があります。ひとつは、肉の欲するままに歩む歩き方です。この「肉」というのは、ユダヤ的な表現で、神さまや霊を排除した、人間の自己中心的な生き方です。このような生き方から出てくるのは「肉の業は明らかです。それは、偶像礼拝、敵意、争い、怒り、利己心・・・その他このたぐい」です。

 しかし、霊の導きに従って歩むならば、そこには、聖霊の結ぶ豊かな実をいただくことが出来ます。それは「愛、平和、寛容、親切、誠実、柔和」などで「それらを禁じる掟はありません」

 わたしたちの中に、この肉と霊の戦いがあります。そのために、キリスト者は、いつも次のひとつのことを確認することが必要です。 「キリスト・イエスのものとなった人たちは、肉を欲情や欲望もろとも十字架につけてしまったのです」(24節) 十字架を見上げるとき、古いわたしはそこに死に、キリストと共に生きる新しいわたしが生きていることを知るのです。[2章19、20節]

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