「将来と希望を与える計画」

10月8日 牧師 原田史郎

マルコによる福音書1章16~20節

 「わたしについて来なさい。人間をとる漁師にしよう」(2017年版新改訳聖書は「漁師にしてあげよう」)と主は、言われます。これは、福音を知らず、苦しみと悩みのなかにある人々に、神の国の希望を告げ、平安の港に導く者となることです。

 『信徒の友』7月と8月号に自分も統合失調症と闘いながら、また、3・11の東北大震災でも被災者になった川村有紀さんのことが載っています。

「こんなみじめな思いも神さまの計画なのか」と問いつつ、涙を流しながらも心の疾患を抱えている人たちにピアサポートしている証しです。

 主イエスに選ばれ、召し出されるということは、わたしたちが一段高くなることではなく、自分の破れを抱えながらも主の愛と導きの中に、主に従って行くことなのです。

「二人はすぐに網を捨てて従った」とあります。主の招きがあった時、「すぐに」従うことが大切です。もし、この時シモンたちが、家族の事情や後のことを心配して何かと気を配り、従うことを先延ばししていたならば、機会を失っていたかもしれません。わたしたちも、あれこれ先延ばししている内に気が付けば人生が終わってしまうのです。「神の時」は、どんな状況下にあっても、主の御言葉が響くその時が「今」なのです。

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