「天国に市民権をもつ者」

11月5日 牧師 原田史郎

マタイによる福音書25章1~13節

    

 主イエスは、天の国(神の救い)に招かれたものがどのように生きるのかをたとえで話されました。十人のおとめがともし火をもって花婿の到着を待っていましたが、花婿が遅れたために眠りこんでしまいます。真夜中に花婿が到着し、彼女たちはともし火を整えますが、愚かな五人のおとめは予備の油をもっていなかったために、油を買いに行かなければなりませんでした。戻ってきたとき、戸はすでに閉じられていました。

 このたとえでは、おとめたちが眠り込んだことは責められていません。大切なことは、花婿の到来に備えて、油の用意があるかどうかです。賢い五人のおとめは、油を備えていました。主の到来(再臨)に備えず、信仰生活に緊張を失い、気ままな歩みを続けることへの警告がなされているのです。わたしたちは、天国に市民権をもつ者として、終わりの時が来るのを意識しつつ、主の約束を信じて歩むのです。

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