「東方の学者たち」

12月31日 牧師 原田多恵子

マタイによる福音書2章1~12節

 イエスが誕生した時「占星術の学者たちが東の方からエルサレムに来て、言った『ユダヤ人の王としてお生まれになった方は、どこにおられますか』」

とヘロデ王に尋ねました。この占星術の学者たち(学者「マゴス」は博士とも訳される)は、いわゆる占い師ではなく、天体を観測し、王などに助言する天文学者で、バビロンやペルシャではエリートの祭司です。ヘロデに呼び出された祭司長や律法学者たちは、ミカの預言から「ユダヤのベツレヘムです」と伝えました。

 学者たちが出かけると、東方でみた星が再び輝き、幼子のいる場所に止まりました。家に入って「彼らはひれ伏して幼子を拝み、宝の箱を開けて、黄金、乳香、没薬を贈り物として献げた」のでした。乳香は香木の樹脂から取ったもの、没薬は、死者に塗る高貴薬で、キリストの十字架の死が予告されています。

学者たちが、新しい王を尋ね、見出したように、わたしたちもこの世界に来てくださった救い主との出会いを感謝すると共に、再び来られるキリストを待ち望みたいものです。

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