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１０月のメッセージ「心を探り究める主」 2019年10月6日 南房教会牧師 梁 在哲（ヤン ジェチョル） マルコによる福音書７章１４～２３節 汚れた食べ物が人の心や人を汚すことは出来ない。しかし、全ての悪い思いや考えは人や人の心から出てそれこそが人を汚して神との関係を壊してしまうのではないだろうか。神の御前で我々人間の存立を決める重要なことは「心」であることを聖書は伝えている。預言者エレミヤも全ての罪は人間の心より始まることをこう預言した。「人の心は何もまして、とらえ難く病んでいる。誰がそれを知りえようか。心を探り、そのはらわたを究めるのは主なる私である。それぞれの道、業の結ぶ実に従って報いる」（エレミヤ17：9～10）。 主イエスは昔の人の言い伝えの真の価値を明らかにされた後、群れと弟子たちに「皆、私の言うことを聞いて悟りなさい」（14節）と、汚れの真の意味を言われた（１５節）。その後、主イエスと弟子たちは群れから離れてある家にお入りになった。多分カファルナウムに滞在する度にその家に泊まったのであろう。そこで弟子たちは主イエスにその例えについて説明してくださるよう願った。ところが主イエスのお答えは、厳しくてきついものであった。「あなたがたも、そんなに物分かりが悪いのか。全て外から人の体に入るものは、人を汚すことが出来ないことが分からないのか」（１８節）。 人々は自分の体の中に入る食べ物には細心の注意を払い、神経を尖らせながらも自分の「心の倉」（ルカ６：４５）に入れるものに関心を寄せる人は少ないのではないだろうか。また、主イエスは、汚れと食べ物とは関係なくて「全ての食べ物は清められる」（１９節）、と宣言された。汚れは禁じられた食べ物を食べることから生じるものではなくて不従順が人を汚れた者としてしまい、不従順は心から始まる。ペトロも後にヤッファで幻を見て食べ物の問題に直面した。しかし彼は食べ物が異邦人への伝道に障害物となってはならないことに悟った（使徒言行録１０：１５）。 主イエスの良いお知らせ、福音のみ我々の心から出て来る様々な「悪い思い」（２１～２２節）の汚れを癒す唯一の道である。何故ならば我々は心を探り究めておられる主イエスより新しくされて我々の救いのために捧げられた主の十字架の血潮によって清められるからである。我々は主の十字架の死の贖いによって罪から解き放たれて自由の中で神に仕えることを許されている。我々は新しくされ、また清められた心のゆえに大胆に父なる神に一筋に開かれた御子イエスの道を歩みたいと願うのである。 |