1月のメッセージ「主が共におられる」 2021年1月3日 南房教会牧師 梁 在哲(ヤン ジェチョル) 創世記39章1~5節 マタイによる福音書1章23~25節 標高3千メトル以上の高い山には、如何なる木や植物も育たない樹木限界線という所が存在していると言われる。その意味においてヨセフも樹木限界線にまで辿りついた人ではないだろうか。聖書は、ヨセフが様々な苦しみの中で神を仰ぎつつ、樹木限界線のぎりぎりの所で根をおろしている樹木のように自分を低くし、忍耐を持って生き拔いた姿を伝えている。苦難と試練の中で神の御旨に従い、身をもって実行したヨセフに神はいつも共におられ、ヨセフもそれを堅く信じていた。彼は、七年間の大豊作と大飢饉の夢を解き明かし、神がなさろうとしていることを確かな夢と確信を持って人生の節目を生き抜いた。 アメリカの人権運動家マルテインルターキング牧師は1963年8月28日、有名な「I have a dream」という演説で「今日も明日も苦難は山ほど、山積していますけれども、私は夢があります。人々の肌の色ではなく、それぞれの人格によって判断される国で暮らせる夢、そういう夢を見失わず、逃せない限り、アメリカに充満している不協和音を兄弟愛の美しいシンポニへと変えることが出来ます。」と訴えた。 昨年わたしたちは、今まで経験したことのない未曽有の向かい風の中にさらされ、依然としてコロナ禍に置かれている。しかし、それにも関わらず、わたしたちは、自分に向けられている神の御旨に確信を持って、その微かなお声に耳を傾けたい。この新しい年の始めにあたり、わたしたちは、インマヌエルとして世に来られた主が共におられ、全てにおいて勝利をおさめられたゆえに、主のお体なる教会を信じて前に進みたいと願う。 |