8月のメッセージ「真の平和のために仕える務め」

2023年8月6日

南房教会牧師 梁 在哲

 

「コリントの信徒へも手紙二5章18~21節」

「これらはすべて神から出ることであって、神は、キリストを通してわたしたちを御自分と和解させ、また、和解のために奉仕する任務をわたしたちにお授けになりました」」(コリントⅡ5:18)。

 私どもの南房教会は、毎年8月の最初の主日、平和聖日礼拝において「日本基督教団戦争責任告白」と共に、戦争によって犠牲となった人々の魂を主の御手に委ねつつ、主にある平和を祈り続けている。いにしえの詩編の記者ダビデも、都エルサレムに上る際、その喜びを歌いつつ、エルサレムの平安と隣人の平和と幸いをこう祈った。「エルサレムの平和を求めよう。あなたを愛する人々に平安があるように」と(詩編122:6)。

ところが、ダビデのその祈りは、御子イエスを通して成し遂げられ、真の平和が訪れるようになった。何故なら、的外れの矢のように神から遠く離れ、神と敵対していたわたしたちを、父なる神は、御子イエス・キリストを通してご自分と和解させられたからである(コリントⅡ5:18)。それゆえ、使徒パウロは、御子イエスの死によってわたしたちは神と和解させていただき、その敵意は取り去られ、御子の命によって救われると証した(ローマ5:10)。

また、父なる神は、ご自分とわたしたちとの間に置かれていた深い溝と敵意を御子イエスの死によって埋め尽くし、取り去られ、真の平和をお与えになり、「和解のために奉仕する任務をわたしたちにお授けになった」(コリントⅡ5:18)。それらの務めは、「心を尽くし、精神を尽くし、力を尽くし、思いを尽くして、主なる神を愛する」ことであり(申命記6:5・11:13)、「隣人を自分のように愛する」ことに他ならない(レビ19:18)。

それゆえ、主イエスは、ご自分を試そうとしていた律法の専門家たちに「正しい答えだ。それを実行しなさい」と言われた(ルカ10:28)。主イエスは、「真の平和のために仕える務め」を、頭だけで覚え、暗唱することではなく、身をもってそれらを行うように言われた。真の平和を思い改めるこの8月の時、わたしたちは、聖霊の御助けを求めつつ、父なる神が御子イエス・キリストを通してお授けになった「真の平和のために仕える務め」に励み続けたいと祈り願う。 

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