「お言葉どおり成りますように」

(12月14日の説教から)

牧師 原田 多恵子

ルカによる福音書1章26~38節

 

 ガリラヤに住んでいたおとめマリアに、天使ガブリエルが現れて「あなたは身ごもって男の子を産むが、その子をイエスと名付けなさい」と告げます。また天使は、この告知に驚くマリアに「聖霊があなたに降り、いと高き方の力があなたを包む。だから、生まれる子は聖なる者、神の子と呼ばれる」と言いました。けれども、当時のユダヤの社会では、結婚前の女性の懐妊は、姦淫とみなされ、石打ちの刑を受ける厳しい掟がありました。ですから、このことを知ったヨセフも悩み(マタイによる福音書1章19節)、マリアを離縁しようとしたのでした。ましておや、一介のおとめマリアにとって、この受胎は、その男の子の持っている「ダビデの王座を継ぎ、その支配が終わることがない」と預言されていたメシアとしての使命と共に、打ち倒されるような衝撃的で重い受胎告知でありました。

しかし、それにも関らず彼女は、信仰と服従をもって「わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身に成りますように」と神さまの救いのご計画に従うことを言い表しました。マリアによってイエスが誕生します。それは、わたしたち一人ひとりに対する聖霊による神さまの救いのご計画の実現に他ならないのです。信仰をもって主に従って行きましょう。

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