「十字架の勝利」

(3月18日の説教から)

牧師  原田史郎   

マルコによる福音書10章32~45節  

主イエスとその一行がエルサレムに上って行く途中、主は、三度目の受難予告を弟子たちに話されます。ところが、予告とは一切、関係ないかのように、ヤコブとヨハネが自分たちを主の右と左に座らせてくださいと願い出ました。後で、このことを知った他の弟子たちも、自分たちを出し抜こうとした彼らに腹を立て始めました。

そこで主は、一同を呼び寄せて「いちばん上になりたい者は、すべての人の僕になりなさい」と言われます。わたしたちの社会は、上昇志向社会です。だれもが負け犬にならないで勝ち組に入りたいと必死です。しかし、主の目は、世間から捨てられ、忘れられている底辺の人々に向けられます。

罪と死の狭間に苦しみ、神との関係を持てないわたしたちのために、主は「人の子は仕えられるためではなく仕えるために、また多くの人の身代金として自分の命を献げるために来たのである」言われるのです。弟子の条件は、「従う」ことと「仕える」ことです。主の弟子として歩みましょう。

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