戸口に近づいておられる主

11月28日の説教

梁在哲牧師

 

イザヤ書51章4~11節  マルコによる福音書13章24~31節

イエスは、偽のメシアや戦争の騒ぎと地震、飢饉などの災難、また迫害のために人に迷わされ、神から離れないように気をつけなさいと言われた後、もっと大きな苦難の一切のことを前もって言われた。それらの日には、先ずエルサレムが滅ぼされ、天地創造以来、今後も決してない程の苦難が来て、再び偽のメシアや預言者が現われ、選ばれた人々を惑わそうとするから、気をつけていなさいと言われた。そしてそれらの大きな苦難の日の後、ご自身栄光に包まれ、再び来られるその時、全世界から選ばれた人々を四方から呼び集めると言われた(マルコ13:24~27)。それゆえ、使徒パウロも、その光景を証し(テサロニケ一4:16~17)、教会は、暗闇の力によって散らされ、また惑わされ、揺れ動かされても、選ばれた者を集められる主の御手のゆえに、その確かな望みを抱き、進めることを許されている。

引き続きイエスは、これからご自分は、再び帰って来られ、弟子たちのすぐ側にいると言われた。たとえ、戦争の騒ぎや災難が起き、また迫害を受けても、それらのことから絶望を見出すことなく、ご自身戸口に近づいていると悟りなさいと約束してくださった(29節)。また、目に見える天地は、創造された日があったように消え去る日も来るが、天地を創造されたご自分の御言葉は、決して滅びないと言われた(31節)。それゆえ、主の御言葉は、遠くにではなく、戸口に近づいておられる。そして、御言葉の解き明かしと聖餐によって臨まれ、滅びに勝ち、厳しい苦難に生きるわたしたちを慰め、絶え忍ぶことをもたらされると約束してくださる。そのご約束は、弟子たちへまた、教会への主の愛の呼びかけに他ならない。わたしたちは、主の愛の呼びかけに耳を傾け、答えつつ、御言葉を宣べ伝えたいと願う。

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