我々と共におられる神

   牧師  原田 史郎

マタイによる福音書1章18~23節

 

 クリスマスの恵みは、「神は我々と共におられる」ということです。主の天使は、ヨセフに「マリアは男の子を産む。その子をイエスと名付けなさい。この子は自分の民を罪から救うからである」と夢の中で告げました。「イエス」の本来の名前は「イェホシュア」で、「ヤハウエは救いである」という意味です。 

 「罪から救う」といわれる「罪」は、「的を外す」という意味から来ています。神さまとの正しい関係を失った人間は、神さまの中に満ちている愛、聖、義といったものを見失い、的を外した生き方によって、罪と死の闇のなかを歩む者となりました。

 この闇に閉じ込められているわたしたちのところに、神さまは救い主イエスをマリアを通して送られたのです。神が人間と同じ体をもって、わたしたちの間に宿られ、十字架によって罪を赦し、それによって「神は我々と共におられる」お方になられたのです。

 神さまがわたしたちと共におられるとき、そこに希望が生まれます。そして神さまが救い主イエスによって与えてくださるこの希望は、決してわたしたちを欺くことはありません(ローマ5章5節)。

クリスマスは、イザヤが「インマヌエル(神は我々と共におられる)」と預言したことの成就です(イザヤ書7章14節)。救い主のお生れを、こころから待ち望みつつ、主の豊かな救いと祝福を感謝しましょう。

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