真の姿が輝き出る

牧師 原田多恵子

マタイによる福音書17章1~3節

主イエスは、ペテロなど三人の弟子たちだけを連れて、高い山に登られました。この山は、ヘルモン山(2,800メートル)ともいわれます。すると、「主の姿が変わり、顔は太陽のように輝き、服は光のように白く」なりました。この光輝く顔は、主の復活のからだを、光のように白い輝き、やがて天で神の右に座したもう姿を表しています。(ヨハネ黙示録1章14から16節を参照)

すると、そこに「モーセとエリヤが現れ、イエスと語り合」います。モーセは旧約の中心である「律法」を表し、エリヤは「預言者(書)」を表しています。すなわち、旧約聖書のすべてが、イエスと対話し、主のこれから進まれる道、救いの道について語りあったと、マタイは証言しているのです。

地上を歩まれるイエスは、隠された姿のイエスです。しかし、十字架の受難の前に主イエスは、神の子として、また復活される勝利者として、その栄光の姿をこのとき明らかにされたのです。

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