芽生え、育ち、実を結ぶために

牧師 原田史郎

マルコによる福音書4章1~9

                             

主イエスは、湖のほとりに集まったおびただしい群集に「種を蒔く人のたとえ」を話されました。農夫が種を蒔くと、種は道端に落ちたり、石だらけの土の少ない所に落ちたり、また茨のなかに落ちた種もありました。このたとえの意味は、主ご自身によって413節以降に説明されています。

しかし、殆どの他の種の場合は「良い土地に落ち、芽生え、育って実を結び、あるものは三十倍、あるものは六十倍、あるものは百倍にもなった」のでした。一体、何が実りの違いになったのでしょうか。主は、「良い土地に蒔かれたものとは、御言葉を聞いて受け入れる人たち(4章20節)」のことであると言われます。

主がたとえで話されたのは、分る人には分り、分らない人には分らないためだと、言われます。聞き取ることは、その人の能力ではありません。大切なことは、わたしたちの主イエスへの向き合い方、御言葉への信頼と優先順序なのです。

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