「神の計画」

(7月13日の説教から)

 牧師  原田史郎

使徒言行録13章13~25節

      

 パウロとバルナバは、キプロス島を離れ、小アジアの内陸部になるペルゲに行きます。そこからさらに160キロ離れたピシディア州のアンティオキアに到着します。この道は、途中、タウルス山脈の険しい山道を登ります。

 安息日の会堂の礼拝に出席したとき、二人は、遠来からの来訪者ということもあったのでしょうか、会堂長たちから話を頼まれました。そのときパウロが語った説教がここに残されています(13章16節から41節)。

 パウロは、先ず神がイスラエルを選び、エジプトから脱出させ、荒野での40年を経て、約束の地に至ったことを語ります。士師の時代を経て、王国時代になったとき、神はサウルを退け、ダビデを王位につけ、彼を「わたしの心に適う者、かれはわたしの思うところをすべて行う」と宣言されました。そして「神は約束に従って、このダビデの子孫からイスラエルに救い主を送ってくださったのです」と語ります。イスラエルの長い民族の歴史を通して、そこに神の救いのご計画のあることを、パウロは証言しました。

 神の救いの計画は、今、救い主イエスに成就していると、パウロは語ります。イエスの福音を知ったとき、救いはそれを聞いた人のところに訪れているのです。シリアのアンティオキアからピシディア州のアンティオキアにまで、福音がもたらされました。そして今朝、わたしたちも福音を聞いています。長い年月と距離を経て、今日この地にも伝えられたこの福音を、わたしたちも宣べ伝え、証しする者となりましょう。

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