「人間をとる漁師」

 

(10月11日の説教から)牧師 原田 史郎

 

ルカによる福音書5章1~11節

 

主イエスは、群衆に神の言葉を語られた後、シモンに「沖に漕ぎだして網を降ろし、漁をしなさい」と言われます。このことは、シモンにとって、不本意な言葉に思えました。何故なら彼が「先生、わたしたちは、夜通し苦労しましたが、何もとれませんでした」と言うように、プロの漁師が徹夜で漁をしても収穫がなかったからです。だがシモンの幸いは、自分の感情や考えに固執しないで「しかし、お言葉ですから、網を降ろしてみましょう」と、ただちに主に従ったことでした。

わたしたちの生涯にも、報われないで徒労に終わることがあります。しかし、そのようなときこそ、主のお言葉が響いてくるときなのです。漁師たちが網を降ろすと、舟が沈みそうな位の大漁になりました。

今日、日本の少子高齢化や人口減の影響もあり、伝道の不振が語られています。そのようなときであっても、わたしたちは「あなたは人間をとる漁師になる」という主の約束を信じたいものです。そして伝道献身者を養成する神学校の働きを覚えて、支え続けていきましょう。

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