神の計画

7月10日の説教

梁在哲牧師

 

エステル記4章10 ~17節      使徒言行録13章13~25節

パウロとその一行は、キプロス島の伝道の後、小アジアの内陸の高原の町、ピシディア州のアンティオキアに行った。彼らは安息日にユダヤ教の会堂に入って礼拝を捧げた(使徒13:13~14)。律法と預言者の書が朗読された後、会堂長から励ましの言葉を頼まれたパウロは、そこで立ち上がり、語り始めた(15~16節)。パウロは、アブラハムの時代から約束の地、カナンに入るまで450年にわたるイスラエルの歴史を顧みつつ(17~20節)、「神は約束に従って、ダビデの子孫から救い主イエスを送ってくださった」、と証した(23節)。そして、洗礼者ヨハネを挙げて預言者の時代が終わりを告げ、聖書と預言者たちによって示され、待ち望んで来た救い主イエス・キリストにおいて神の救いの歴史は、完成されることを宣べ伝えた(24~25節)。

パウロ一行は、パンフィリア州のペルゲからピシディアのアンティオキアまで山賊が出没するような険しい道のりを行った。彼らは、「神の計画」に従いつつ、そのような困難と危険を乗り越えて信仰の道を進めた。そして、パウロは、アブラハムもダビデもまた、洗礼者ヨハネも皆、「神の計画」に従って救い主イエス・キリストを指し示したと、証した。特に洗礼者ヨハネは、その「神の計画」の真ん中におられるイエス・キリストを自分の身を低くして指し示した。その意味においてエステルも口を閉ざすことなく、死ぬ覚悟をもって「神の計画」に従った女性であった(エステル4:14~16)。わたしたちは、聖霊の御助けによって「父なる神の計画」に従いつつ、計画の真ん中におられる御子イエス・キリストを指し示す信仰の道を歩みたいと願う。

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