いやすキリスト

2月12日の説教

梁在哲牧師

 

ヨブ記2章1~10節       ルカによる福音書5章12~26節

今日の厳しい競争社会において、人々は殊に若い人にとって「癒し系」と言う言葉、それが人であれ、ペットであれ、心が和み、穏やかになるものではなかろうか。一方、聖書の御言葉は、巷で言われる「癒し系」のようなものではなく、「まことの癒し」を語りかけている。主イエスは重い皮膚病の患者の痛みと苦しみをご覧になり、屋根に上って瓦をはがし、中風の患者を床ごとつり降ろしてご自分の前に運び込む程の男たちの篤い信仰と思いやりをご覧になった。主は彼らを憐れみ、重い皮膚病を患っている人に触れ、「よろしい。清くなれ」と言われ、御言葉をもって彼らの病と体の障害を癒してくださった。(ルカ5:13、5:18~19)。

ヨブは、主なる神のお許しの下で、理不尽に思われる酷い皮膚病にかかった。しかし、彼は耐え難い苦難と災害に見舞われる時にも、主なる神の御旨とご計画のまことを信じ続けた(ヨブ2:7~10)。ついに、彼は病気が治り、体の障害を回復し、主なる神の完全な癒しを証した。ペトロは生まれながら足の不自由な男に、「わたしには金や銀はないが、持っているものをあげよう。ナザレの人イエス・キリストの名によって立ち上がり、步きなさい」と、主の御名によって完全な癒しを宣言した(使徒3:6)。ダビデは、人間がどのような境遇に置かれていても新たにその人の罪をことごとく赦し、病をすべて癒し、命を死の墓から救い出して慈しみと憐れみの冠を授けてくださる主なる神の完全な癒しを褒め称えた(詩編103:3~4)。

父なる神は、御子イエス・キリストの十字架の苦しみとその犠牲を通して、わたしたちの病をすべて癒し、わたしたちの罪をことごとく赦してくださった。そして御子を三日目に死人の内よりよみがえらせてくださり、御子のご復活を通してわたしたちの命を死の墓から救い出してくださり、まことの光を照らしてくださった。わたしたちは、いかなる苦しみや悲しみ、また災いの中においても聖霊の御助けを求めつつ、父なる神の御旨とご計画の真実を信じ続けたい。そして父なる神が御子イエス・キリストを通して示された「まことかつ完全な癒し」を世の人々に折りを得ても得なくても証し続けたいと祈り願う。

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