新しい教え

2011年2月6日

説教 原田 史郎牧師

ルカによる福音書5章33~39節

 人々は、主イエスに「ヨハネやファリサイ派の弟子たちは、(律法を守って)度々断食しているのに、あなたの弟子たちは、飲んだり食べたりしている。」と言いました。これに対して、主は、「花婿が一緒にいるのに婚礼の客に断食させることが出来ようか。」と応えられました。主が、おられる時、そこは、喜びの席です。しかし、主は、「花婿が奪い取られる時がくる。」とも言われます。十字架の時、弟子たちは、断食することになるのです。

 

 この問答に続いて、主は二つのたとえを話されました。ひとつは、「新しい服の布切れを、古い服に継ぎ当てたりはしない。」であり、もうひとつは、 「だれも、新しいぶどう酒を古い革袋に入れたりはしない。」というものです。

 これらの話は、今、主イエスによって、新しい事、新しい事態や出来事が起こっていることを示しています。それは、花婿を待ち続けた花嫁に、花婿が到着して、喜びの宴が始まったことに、たとえらるでしょう。

 

 主による神の国が、新しいぶどう酒として、わたしたちにもたらされたのです。そうであれば、そこから、新しい生き方や秩序が始まらなければなりません。わたしたちや教会にとって、古い革袋はなんでしょうか。私たち人間には、永年にわたって馴染んだ古い保守主義があります。しかし、新しいぶどう酒は、激しいエネルギーをもって、発酵します。教会やキリスト者は、いつもこの主イエスの新しい聖霊の力によって満たされ、生かされるものです。主が私たちと共におられるという、この恵みの新しい救いを喜び、証ししたいものです。

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