「必ず、主は再び来られる」

(11月29日の説教から)

原田 史郎 牧師

イザヤ書52章1~10節

 

アドベントは「待つ」という意味です。この期間、わたしたちは神の御子の初臨であるクリスマスと、天に帰られた主が再び来られる再臨(パルーシア)を覚えて待つのです。

「奮い立て、奮い立て/力をまとえ、シオンよ」とイザヤは呼びかけます。このとき、ユダヤの民は、バビロンの捕囚の民でした。今、シリアからの難民の問題で、欧州の国々はその対応に追われていますが、母国に留まれない難民の人たちの苦しみは大変なことだと思います。どんなに長く住んでも、人々の心の休まる場所は、母国を回復すること以外にはないのです。そのような民に、預言者は「主はこう言われる『ただ同然で売られたあなたたちは/銀によらずに買いもどされる』と」告げます。

この「贖い(あがない)の日」は、神が王となって戻って来られる日です。「彼らは目のあたりに見る/主がシオンに帰られるのを」それは神の平和である「シャローム」の到来です。神の救いと幸いが、罪と災いに代わって、苦しんでいる人々に、もたらされるのです。そのとき民は「歓声をあげ、共に喜び歌え、エルサレムの廃虚よ。/主はその民を慰め、エルサレムを贖われた」と喜びに溢れて主を賛美するのです。

主イエスは「わたしはその方を知っている。わたしはその方のもとから来た者であり、その方がわたしをお遣わしになったのである(ヨハネによる福音書7章29節)」と、ファリサイ派や祭司長たちに言われました。最初、主が父なる神からわたしたちのところに来られたように、必ず、主は再び来られて、復活による救いを成就されるのです。わたしたちも奮い立って、そのときを待ち望みたいと思います。

前回 目次へ 次回