「この方こそ主メシア」

(12月20日の説教から)

原田 史郎 牧師

ルカによる福音書2章1~14節

 

救い主誕生の告知を最初に聞いたのは、野宿しながら夜通し羊の番をしていた羊飼いたちでした。「すると、主の天使が近づき、主の栄光が周りを照らしたので、彼らは非常に恐れた」。

当時の羊飼いは旧約聖書に出てくる信頼に満ちた羊飼像ではなく、いわゆる3K(きつい、汚い、危険)の貧しく社会から疎外された人々でした。神はこの羊飼いたちを覚えて、彼らに光を照らしました。

神に近づくキリストの道が二つあります。一つは、主イエスの執り成しのうちにわたしたちが神を求める道です。主は「求めなさい。そうすれば与えられる。探しなさい。そうすれば見つかる(マタイよる福音書7章7節)」と言われました。 

しかし、もうひとつの道があります。それは神の方から、わたしたちに近づいて来られる道です。どんな人でも、その人の生涯の中で、このような機会を神は備えられるのです。羊飼いたちは、神殿での礼拝もままならず、まして律法も守れない、最も神に遠くあった者でした。だが神は、そのような彼らに、救い主の訪れを告げられました。飼い葉桶に寝ている幼子イエスこそ、神の側からのわたしたちに近づき、語りかけてくださっている救いなのです。「いと高きところには栄光、神にあれ/

地には平和、御心に適う人にあれ」

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