よい羊飼いイエス

原田 多恵子 牧師

ヨハネによる福音書10章7~18節

 「わたしは良い羊飼いである」と、主イエスは言われます。それは雇われた羊飼いが、狼が来ると自分の身の安全のために、羊を置いて逃げ出すのと対照的です。パレスチナの羊飼いは、小さいときから羊と起居を共にし、また羊毛を取るのが主でしたから、羊と長い共同生活をします。柵に入れたときには、夜、自分が入口に横になって寝、羊が外に迷い出ないよう自らが門になりました。放牧期になれば、柵の無い土地で、迷い出ないように昼夜の区別なく見守り、狼や強盗が来れば命を賭けて羊を守りました。

 「良い羊飼いは羊のために命を捨てる」と主はここで何回も繰り返されました。それは主が、神さまから迷い出て罪の中に歩むわたしたちのために、ご自身の命を十字架に捨てることを言っておられるのです。そうして「主は羊飼いとして群れを養い、御腕をもって集め/子羊をふところに抱き、その母を導いて行かれる(イザヤ書40章11節)」という言葉のように、ご自分の命に換えて、わたしたちを永遠の命に導かれるのです。

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