「キリストの受難予告」

3月19日(日)

牧師 原田 多恵子

マタイによる福音書16章13~28節

 主イエスがフイリポ・カイザリア地方に行かれたとき、主は弟子たちに「人々は、人の子のことを何者だと言っているか」と、お尋ねになりました。主の問いに、弟子たちが答えますと、主は「それでは、あなたがたはわたしを何者だというのか」と問いかけられます。人々がなんと言っているのかではなく、あなたがたはどうなのか、と問われるのです。そこで、ペトロが「あなたはメシア、生ける神の子です」と答えます。ぺトロは「メシア(キリスト)」と「神の子」というたった二つの名称で答えました。この二つの告白に対して、主は「わたしはこの岩(ぺトロ)の上にわたしの教会を建てる」と言われました。教会は、この信仰告白の上に建てられるのです。

 「このときから、イエスは、御自分が必ずエルサレムに行って。長老、祭司長、律法学者たちから多くの苦しみを受けて殺され、三日目に復活することになっている、と弟子たちに打ち明け始められ」ました。主の受難は偶然のことではなく、メシアとして必然の道でした。さらに主は、イエスを告白する者は「自分を捨て、自分の十字架を背負って、わたしに従いなさい」と招かれます。厳しい道ですがそれはまた復活につながる命の道なのです。

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