御心に沿って答えてくださる主

5月14日説教

梁在哲牧師

 

ダニエル書6章10~23節     ルカによる福音書7章1~10節

主イエスのことを聞いた百人隊長は、ユダヤ人の長老たちを使いにやって、部下を助けに来てくださるように頼んだ。百人隊長に重んじられている部下が、病気で死にかかっていたからであった。長老たちがイエスのもとに来て、熱心に願ったためイエスは、一緖に出かけられた。ところがその家からほど遠からぬ所まで来たとき、百人隊長は、友たちを使いにやって「ひと言おっしゃってください。そして、わたしの僕をいやしてください。」、と言わせた。イエスはそれを聞いて感心し、「『言っておくが、イスラエルの中でさえ、わたしはこれほどの信仰を見たことがない。』使いに行った人たちが家に帰ってみると、その部下は元気になっていた」、と言われた(ルカ7:9~10)。異邦人百人隊長の揺るぎのない信心と謙遜さをご覧になった主イエスが御心に沿って答えてくださったその時、奇跡は起こされた。

南ユダ王国の王族であったダニエルは、紀元前605年頃、バビロンに連れ出され、バビロン、メディア、ペルシャといった国々の大臣や総理として4人の王に仕え続けた。ダニエルには優れた霊が宿っていて、他の大臣や総督のすべてに傑出していたゆえに、他の大臣や総督は、彼を妬んでいた。彼らはダニエルが信じている神の法に関して言いがかりをつけてメディア人ダレイオス王の勅令による禁止事項を犯すように企てた(ダニエル6:1~8)。ところが、ダニエルは主なる神に日に三度祈りをささげ続けたゆえに、獅子の洞窟に投げ込まれた(14~17節)。しかし、主なる神は、彼の揺るぎのない信仰のゆえに、御心に沿って答えてくださった。その時、獅子から守られる奇跡が起こされ、異邦人ダレイオス王は、ダニエルを獅子の力から救われた主なる神を褒め称え、自らの信仰を告白した(27~28節)。

ダビデは、ペリシテのガト王アビメレクの前で気が狂ったように装ったゆえに、追放される厳しい時にも御心に沿って答えてくださる主なる神を褒め称えた(詩編34:10~11)。使徒パウロは、マケドニア人の幻を見てすぐにヨ-ロッパに渡り、マケドニア州の諸都市で伝道を続けた(使徒16:9)。後にパウロは、主イエスの再臨を言い訳にし、何もしないまま、みだらな生活をする上で先に死んだ家族のことで悲嘆に暮れているテサロニケ教会宛に、苦難の中に置かれていても自分のために祈ってくださいと願いつつ、「しかし、主は真実な方です。必ずあなたがたを強め、悪い者から守ってくださいます」、と揺るぎのない確信を伝えた。(テサロニケⅡ3:3)。御子イエス・キリストに揺るぎのない信頼を寄せ、聖霊の御助けによって祈り、御心に沿って答えてくださる父なる神を仰ぎつつ、ペンテコステを迎えたいと願う。

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