「心を合わせて祈る」

(5月17日の説教から)

     牧師 原田 史郎

使徒言行録1章3~14節

復活された主は、弟子たちに「エルサレムを離れず、前にわたしから聞

いた、父の約束されたものを待ちなさい。あなたがたは間もなく聖霊による洗礼を授けられるからである」と命じられました。

主が、オリーブ山から昇天された後、弟子たちは、都に入り「泊っていた家の上の部屋に上がって」祈り始めます。弟子たちに、婦人たちが加わり、さらにイエスの家族も合流して、この三つのグループの数は、おおよそ120人ほどの人たちになりました。婦人たちの中には「マグダラのマリア、ヨハナ、スサンナ、その他の婦人たち(ルカ福音書83節)」も含まれていたことでしょう。彼らは「心を合わせて熱心に祈っていた」とあります。

わたしたちキリスト者の歩みには、神の言葉と共に、聖霊の導きが必要です。パウロは「わたしが言いたいのは、こういうことです。霊(聖霊)の導きに従って歩みなさい(ガラテヤの信徒への手紙5章16節)」と言い、更に「霊の結ぶ実は愛であり、喜び、平和、寛容、親切、善意、誠実、柔和、節制です(同5章22~23節)」と語っています。わたしたちは、この霊によって生き、実りを結ぶのです。

復活の主は「あなたがたの上に聖霊が降るとあなたがたは力を受ける」と約束されます。この力が与えられたとき、弟子たちは「エルサレムばかりでなく、ユダヤとサマリヤの全土で、また、地の果てに至るまで、わたし(復活のキリスト)の証人」として福音を伝えるという宣教の器とされるのです。弟子たちをはじめ多くの人々が「心を合わせて熱心に祈っていた」ように、わたしたちも聖霊を豊かにいただき、主の証人となることを祈るのです。

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