「天に在りて祈る」

(5月8日の説教から)

 原田 史郎 牧師

 ヨハネによる福音書7章32~39節   

 5月5日(木)は、キリスト復活後40日になり、主がオリブ山から弟子たちが見ている中で天に昇られた「昇天記念日」になります。わたしたちは、毎週の礼拝でキリストが「天に昇り、全能の神の右に座したまえり(使徒信条)」と告白しています。昇天には、どんな意味があるのでしょうか。

 使徒パウロは「復活させられた方であるキリスト・イエスが神の右にいて、わたしたちのために執り成してくださるのです(ローマの信徒への手紙8章34節)」といいました。キリストが天に昇るということは、罪びとであるわたしたちが、地上で罪を犯して失敗しても、主はご自身の十字架で流された血によって、その罪を赦し、回復するために、常に神に執り成してくださっているということなのです。

 さらにまた、ただ罪の赦しだけではなく、地上にあるわたしたちが、神の子、神の民として正しい歩みが出来るように、担保として天から聖霊を地上にあるわたしたちに送ってくださいました。この聖霊の助けと導きによって、わたしたちは信仰の道を全う出来るのです。

エリシャはエリヤが火の馬車に乗って天に引き上げられる様を見て、エリヤの霊を引き継ぎました。わたしたちも信仰によって天に上げられたキリストを見るとき、キリストの霊である聖霊が与えられるのです。

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