荒れ野の40日間

3月10日

牧師 梁 在哲

ルカよる福音書4章1~13節

主イエスは聖霊に導かれて荒れ野で40日間、サタンの誘惑をお受けになり、ご自分の命がけの断食をされながら、ただ父なる神の御言葉に集中された。エデンの園でエバを誘惑して以来サタンは人間を神から離れるように絶えず誘惑し続けて、荒れ野で主イエスを誘惑した。荒れ野は、試みと苦難と反抗の場でありながら(詩編78:40)、神の御導きと愛の場(詩編68:8)となり、神の霊の働きによって麗しい園と森と見なされる(イザヤ32:15~16)ようになる。

受難節が始まるこの時は我々の悩み、苦しみ、葛藤を後にして、キリストのお体なる教会のために貧しくなり、御言葉により頼みつつ、それぞれの荒れ野に向かう時間ではないだろうか。主イエスこそ、サタンの誘惑にさらされて自らの力では対抗できないわたしたちのそばに共にいてくださり、誘惑から解き放ってくださるゆえに、わたしたちは暗闇の力と死の力を打ち破られて勝利をおさめられたご復活の主イエスに出会う勝利のイースターを迎えたいと願うのである。

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