神に、真実に立ち帰りなさい

12月11日の説教

梁在哲牧師

 

ゼファニヤ書3章14~18節    ルカによる福音書1章5~25節

預言者ゼファニヤは、南ユダ・ヨシヤ王の時代(紀元前640~609)に活動したが、彼は北イスラエルがアッシリアによって滅ぼされるのを目の当たりにした。しかし、ゼファニヤは、そのような混乱の中においても道徳の乱れや偶像崇拝に陥り、疲弊していた南ユダの厳しい現実を見続け、彼らが信仰をもって再び立ち上がるように祈り続けた。救い主イエス・キリストがお生まれになる約600年前にゼファニヤは、苦しむ者たちと共にいてくださる主なる神の愛を自分の民に告げつつ、厳しい現実に大胆に立ち向かうよう、励まし続けた(ゼファニヤ3:14~15)。また、彼は、異邦人が先に救われ、次にイスラエルが救われることを預言した(ゼファニヤ3:9~10)。それゆえ、使徒パウロもキリストによってユダヤ人も異邦人も一つの霊に結ばれ、神の家族となることを証した(エフェソ2:18~19)。

ザカリアと妻エリザベトは、二人とも神の前に正しい人で主の掟と定めを全て守り、非のうちどころのない者たちだったが、妻は不妊の女であった(ルカ1:6~7)。ところが、天使が現われ、バプテスマヨハネの誕生と彼の使命をザカリアに告げた(16~17節)。ヨハネは、主の道を整え、その道筋をまっすぐにする者として「イスラエルの民が、神の御前に悔い改め、真実に立ち帰るように」荒れ野で叫び続けた。的を外れた矢のように、また脱線した両輪のように、神に背いていた者が180度方向転換をし、神を仰ぎ、立ち帰るようになる。ゼファニヤもザカリアも、人々が神に、真実に立ち帰り、厳しい現実の中においても神の御旨に従いつつ、生きるように祈り続け、その祈りは、叶えられ、救い主イエスは、世に来られた。わたしたちは、真の光として世に来られた御子イエスの光りが遍く照らされ、まことの平和と正義が成し遂げられ、また聖霊の御助けによって父なる神に、真実に、立ち帰り、クリスマスを迎えることが出来るように三位一体の神に祈り、願う。

 目次へ 次回