福音のために共に戦う者

7月23日説教

梁在哲牧師

 

ヨシュア記2章1~14節    フィリピの信徒への手紙4章1~3節

サムエルの時代に神の箱がペリシテ人に奪われ、紆余曲折の末、取り戻された(サムエル上4~6章)。その70年後、ダビデは、神の箱を都、エルサレムへ運び上げるように決め、神の箱がエルサレムに運ばれた際、主なる神の威厳に満ちる統治と偶像を捨てて義を行うように歌った。ダビデは、主なる神を愛し、慈しみに生き、「御旨に聞き従う正しい者と心のまっすぐな正直な者に主なる神は、光りと喜びを種蒔いてくださる」と褒め称えた(詩編97:11)。七つの悪霊を追い出していただいたマグダラの女と呼ばれるマリアをはじめ、多くの婦人たちは、主イエスの弟子たちに従いながら奉仕し、仕え続けた。婦人たちは、「主イエスの御旨に聞き従う正しい者として、また心のまっすぐな正直な者」として自分の持ち物を出し合って一行に奉仕していた(ルカ8:1~3)。

使徒パウロは、第二回目の伝道旅行中、マケドニア人の幻を見た後、すぐヨ-ロッパに渡って最初にフィリピ教会を造り上げた。パウロは、フィリピの信徒への手紙の中で、エボディアとシンティケと呼ばれる二人の女性について、「二人は、命の書に名を記されているクレメンスや他の協力者たちと力を合わせて、福音のためにわたしと共に戦ってくれた」、とその働きと献身を称賛した(フィリピ4:2~3)。エリコ城内に住んでいた遊女ラハブは、ヨシュアから送られた斥候を匿い、逃し、その代わりにイスラエルがエリコを責める時、自分と自分の家族だけは守ってくれる約束を受け、皆、救われた。ラハブは、自分の信仰を告白し、勇気ある行動で「真の福音」となられる主イエスの肉の祖先となり、「他の協力者たちと力を合わせて福音のために共に戦う者」となった(ヨシュア2:1~14)。

主イエスの系図においてラハブは、ボアスの母として、また彼女の孫エッサイは、ダビデ王の父親になり、エッサイの枝として主イエスの祖先となった。彼女はイスラエルの民をエジプトの国から救い出された主なる神の御業を聞き、「わたしたちの心は挫け、もはやあなたたちに立ち向かおうとする者は一人もおりません。あなたたちの神、主こそ、上は天、下は地に 至るまで 神であられるからです」と告白した(ヨシュア2:10~11)。その信仰告白と勇気ある行動のゆえに、ヘブライ人への手紙の著者は、彼女の信仰の模範を証し(ヘブライ11:31)、ヤコブの手紙の記者も、その行いを伴う信仰を証した(ヤコブの手紙2:25~26)。わたしたちは、聖霊の御助けによって御子イエス・キリストの福音のために共に戦いつつ、父なる神の御旨に聞き従う心のまっすぐな者として光りと喜びの内に歩み続けたいと祈り、願う。

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