キリストは復活された 2009年4月12日礼拝説教 マタイ28章1~10 復活日には三つの奇蹟があります。 第一は、主イエスを葬った墓の大きな石が、転がったことです。ユダヤの墓は横穴式で、入口には円形の大きな石の蓋(ふた)がしてあります。婦人のカでは動かすことが出来ません。彼女たちの第一の心配はこのことでした。(マルコ16:3) それはまた、この婦人たちの重い心の象徴でもあります。私たちもまた、しばしばこのような重い心を持つものです。しかし、この朝、この重い石は除かれ、婦人たちは復活の主イエスのもとへと、近づくことが出来るようになりました。 第二の奇蹟は、最も中心的で最大の奇蹟です。天使は「あの方(イエス)はここ(墓)にはおられない。復活なさったのだ」と告げます。墓は死そのものです。死は絶対的な力をもって、私たちを支配し、人間をその足もとにひれ伏させてきました。アウグスチヌスは「全ては不確かである。ただ死だけが確かである」と言いました。 しかし今や、人間の上に絶対的な力をもって支配していた死は、キリストの復活によってその咎(とが)を抜かれ、力を砕かれたのです。それはまた、「罪の支払う報酬は死である」といわれる死の根源にある罪に対する全き勝利でもあるのです。ハレルヤ。 最後に、もうひとつの素晴らしい奇蹟があります。復活された主イエスは、婦人たちの行く手に立って、声をかけられました。復活の主は、私たちひとりひとりの行く手に立って、私たちに出会ってくださり、声をかけ給う主であります。 |