「新しい人間」

コロサイの信徒への手紙3章12~17節 

牧師 原田 史郎

 

  「これらすべてに加えて、愛を身に着けなさい。」

 キリスト者は、「古い人を行いと共に脱ぎ捨て、造り主の姿に倣う新しい人を身に着けた」(3:9,10)者です。パウロは、そんなわたしたちに、新しい人に相応しい徳を挙げます。「憐れみの心、慈愛、謙遜、柔和、寛容」と「忍び合い、赦し合う」という七つの徳目です。これらのものは、どのひとつをとっても素晴らしいものですが、「これらすべてに加えて、愛を身に着けなさい。」と勧めます。

 なぜなら「愛は、すべてを完成させるきずな」であるからです。この「きずな」は、あたかも真珠や宝石のネックレスをつなげる糸のようなものでありましょう。ひとつひとつの真珠は、中に通した糸によって一つに結ばれます。キリストの共同体を霊的に一つにするのは、この愛なのです。

 そして、この愛は、「あなたがたは神に選ばれ、聖なる者とされ、愛されている」(3:12)という事実から来るのです。

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